牧田先輩に叱られ気持ちも凹みつつも仕事をこなし、定時を少し回ったところで資料や身の回りのものを片付ける。
「お先に失礼します」
「珍しいですね。いつもならのんびりしてるのに」
と、まだ仕事をしていた染谷さんに少し嫌味を言われつつ、さっさと更衣室へ向かい、私服に着替える。
挨拶をしたかったけれど、桐島課長はちょうど席をはずしていたので声をかけることができなかった。
会社を出て、外の空気に触れる。
梅雨に向かっているのか空気がジメジメしていて、空を見上げれば雲が広がっていた。
信号待ちをしている人たちは長傘を手にしている人もいて、そういえば天気予報では雨が降るといっていたな、と思い出した。
赤から青にかわる信号機がやたらと遅く感じられる。
会社から自宅までの道が近いはずなのに、こんなに長いのかと思う帰り道だった。
自宅に着き、一息ついてから二階堂さんにメールをした。
声をかけてそれから今夜、訪ねてくると送ると、しばらくして返事がきた。
二階堂さんからは共通の好きなものを見つけること、と指示される。
好きなものっていったって。
仕事で疲れた頭の中でなんとか考えてみると、やっぱり本かな。
それよりも夜、ウチを訪ねてくるっていうことはもしかしたら何かあるのかもしれない。
どうしよう、何をしたらいいんだろう。
まずは洋服とか、部屋の片付けとかかな。
っていっても急にそんな展開になるわけないけど、もしかして。
「お先に失礼します」
「珍しいですね。いつもならのんびりしてるのに」
と、まだ仕事をしていた染谷さんに少し嫌味を言われつつ、さっさと更衣室へ向かい、私服に着替える。
挨拶をしたかったけれど、桐島課長はちょうど席をはずしていたので声をかけることができなかった。
会社を出て、外の空気に触れる。
梅雨に向かっているのか空気がジメジメしていて、空を見上げれば雲が広がっていた。
信号待ちをしている人たちは長傘を手にしている人もいて、そういえば天気予報では雨が降るといっていたな、と思い出した。
赤から青にかわる信号機がやたらと遅く感じられる。
会社から自宅までの道が近いはずなのに、こんなに長いのかと思う帰り道だった。
自宅に着き、一息ついてから二階堂さんにメールをした。
声をかけてそれから今夜、訪ねてくると送ると、しばらくして返事がきた。
二階堂さんからは共通の好きなものを見つけること、と指示される。
好きなものっていったって。
仕事で疲れた頭の中でなんとか考えてみると、やっぱり本かな。
それよりも夜、ウチを訪ねてくるっていうことはもしかしたら何かあるのかもしれない。
どうしよう、何をしたらいいんだろう。
まずは洋服とか、部屋の片付けとかかな。
っていっても急にそんな展開になるわけないけど、もしかして。