どのくらいの時間がたっただろう。

いつの間にか夕方になっていた。

「うわ。もうこんな時間!遅くまでつき合わせちゃってゴメンネ。帰ろう」

「うん」

二人はレストランを出て、話しながら帰った。

「じゃ、また明日ね!」

「うん!ばいばーい!」

優奈を見送った後、足早に急いだ。

さすがに、こんな時間になるとは思ってもいなかった。

曲がり角を曲がった時だった。

ドン!

何かにぶつかった。

「ごめんなさい!」

顔をあげると…

同じクラスの前島さんだった。

「大丈夫?そんなに慌ててると大変だよ?」

「ゴメンなさい…(恥)」

「私は前島美紀」

「え…。由紀さん…じゃなくて…?」

「知ってると思うけど、私達は双子の姉妹(きょうだい)なの」

「え…?じゃあ、今日、クラスにいたのは…?」

「…(笑)私よ(笑)」

「えーっ?!」

「そんなに驚かないでよ(笑)」

「ま、そーゆう事だから!じゃあね」

美紀は走って行った。

その姿をぼんやりと見ていた。

「私も急がなきゃ」

慌てて走り出し、家へと急ぐ。

きっと、怒ってるんだろうな…。

それだけは、許して欲しい。

色んな事を考えながら家に帰宅。

「ただいま…」

恐る恐る玄関のドアを開けると…

母の姿があった。とても怖い顔をしている。