雨弥と奏羅は学校が終わった後、毎日習い事がある。
でもそれでも2人は頑張って最初の1日、2日は残ってくれていたが親から注意を受けてしまい、最近は準備に参加出来ていない。
2人は参加出来ない事を凄く申し訳なく思っていて、毎日帰る前に私に謝って帰って行く。
まぁその事をこの子達が知らなくて当然なのだが、こんなにも私達の事を目の敵にしているなんて…
「あの2人は習い事があるから。」
「は?習い事してるからって許されるわけ?」
「ウチらにはもうちょっとだけーって言うくせに間宮さん達には甘いんだね?」
「何?それってお友達だから贔屓してるの?」
あーもう頭が痛い。
こんな事言ってる時間があるなら作業を続けて欲しい。
思ったより作業が遅れていて完成がギリギリになりそうなくらいなのだ。
この嫌な雰囲気の中私達の事をチラチラと様子を見ながら作業をしてくれている子達もやりにくそうだし。
仕方がない…。
「分かった。じゃぁ今日はここまでにしよ。」
「ほんとー?やったー、じゃあね。」
嫌味っぽく言った彼女達は、後片付けもせず自分の鞄を持つなり教室を出て行った。
私はその様子を見て大きなため息をついた後、他の皆にも今日は帰っていいよ、と伝えた。
皆少し戸惑いながらも帰る支度をして教室を出て行った。
1人になった私は再び大きなため息を吐き、作業をしていた椅子に座った。
ああ…無理かも…こんなんじゃ絶対間に合わないかも…
涙目になりながら私は1人で作業に戻った。