3人について行った先は、第2校舎の外付け階段だった。
この場所は基本的にガラの悪い人達が溜まってる事が多いので普段は絶対に近寄らない。
「小鳥遊さん…だっけ?好きな所に座って。」
「おれの膝の上に座る?」
「いえ!結構です!」
「えー、そんな必死に断らなくてもー。」
いちいち近付きながら話しかけてくる広田君を避けながら言うと、ショックだわぁ、と離れていった。
慣れている…女慣れが凄いぞ…。
あたしがドン引きしていると、小鳥遊さんこっち、と彼は自分の隣を指した。
「あ、えっと…」
「お菓子、好き?」
「う、うん…」
「いっぱい買って来たから好きなの食べて。」
そう言って彼は、コンビニの袋を逆さまにしてドサドサと乱暴にお菓子を出した。
買って来たって…今…?
地面に散らばったお菓子を見てみると、スナック菓子やチョコレートやクッキー…色々な種類がある。
「彼方が買いに行こうって言ったんだ。」
「まさか、彼女の為とはねぇー!」
一条君と広田君は私を見ながらにやにやして言う。
私のために…?
何が好きか分からないから、色々な種類を…?
ま、まさか…。そんなわけないよね!