[放課後、時間ある?]
本日の授業が終わって掃除をしている時、須藤君からメッセージが来た。
今日は放課後の練習も無いし、予定も特に無いし大丈夫だよね。
そう思い、大丈夫だよ、と簡単に返事をした。
今日はお昼に会えたのに放課後も会えるなんて嬉しいな…!
普段は会えないのが当たり前だし、偶然姿を見かけたりとかすれば良い方だ。
私はウキウキしながら掃除を早く済ませ、須藤君が待っている第2校舎裏に急いだ。
「…須藤君?」
「ああ、美沙子、お疲れ。」
やっぱり第2校舎裏はガラの悪い人達が集まったりする場所なので私は小さい声で喋る。
須藤君だと分かると私は彼の横に座る。
「練習あるのにごめん。」
「ううん、茜君が部活だから放課後は今日は無しなんだ。」
「…そう。」
そう言った須藤君の瞳はどこか冷たい。
やっぱり何かあったのかな…?
昼休みから様子おかしかったし、もしかしてまた熱が…!
「須藤君どうしたの?大丈夫?」
「…うん。」
「もしかして、また熱が…」
そう言って須藤君の額に触れようとした時、その手を須藤君が掴む。
私の手を掴んだ須藤君はグッと力を入れて、絞り出したような声で、美沙子、と私の名前を呼んだ後、
「別れよう。」