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次の日の昼休み。

昨日約束した通り、私は茜君と二人三脚の練習をしていた。

夏が終わったとは言え、昼間はまだ暑いし動けば汗をかいてしまう。








「ごめん、おれ飲み物買って来るから少し休憩でいい?」

「うん、いいよー!いってらっしゃい!」








私は茜君を見送った後、中庭にあるベンチに腰を下ろす。

なかなか息があってきたし、明後日にある体育祭本番は大丈夫そうかな…!

茜君まだかな…とキョロキョロしていると、第2校舎裏に向かう人影を見つける。

考えるより先に私は、須藤君!と声を出していた。

その声に反応しこちらを振り向いた須藤君は優しく微笑みながら私の名前を呼んだ。







「今からお昼?」

「うん、美沙子は?」

「私は二人三脚の練習で。」








私の返事を聞いた須藤君は、優しい笑みは消え、そう、とだけ一言呟く。

…どうしたんだろう?

私はその事に不思議に思いながらも須藤君に話しかける。








「須藤君…体育祭出るよね?」

「…競技には出ない。」

「え、何で?」

「こうゆう行事は俺、苦手だから。」







須藤君は、少し困ったように言う。