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次の日、私は昨日あった事を忘れて快眠し清々しい気持ちで登校した。
そんな、るんるん気分の私を校門をくぐった所で呼び止める声がした。
「小鳥遊さん。」
「ひっ!」
昨日、校舎裏で聞いた声がまた私の後ろから聞こえる。
しかも、私の名前を呼んでいる…。
まさか…と思いながら昨日と同じように恐る恐る振り返ればそこには銀髪黒マスクの彼の姿が。
「ななななな何でしょう⁉︎」
「連絡先教えて。」
「え⁉︎何でっ⁉︎」
「? だって彼女でしょ?」
今は登校時間、此処は外、校門の近く、つまり!
今の爆弾発言を聞いた人は数知れず、私の横を通って行く人達は驚きながらも興味津々な目を向ける。
やばい、これは本格的にやばい。
目の前の彼はマスクをしている為、確かな表情は分からないが、でも全く周りを気にしていない事だけは分かる。
何も言わない私に痺れを切らしたのか、彼は自分の携帯を取り出して、無言で私に手を差し出し携帯を出すように要求する。
チキンな私はそれにノーとは言えず、のそのそと携帯を彼に渡す。
それを受け取った彼は静かに指だけを動かしお互いの連絡先を入れた後、はい、と言って私の携帯を返してくれた。
「何かあれば連絡して。」
「は、はぁ…」
「校舎裏はなるべく来ないで、あそこガラ悪い先輩とか来るから。」
私の事をジッと見つめている彼の瞳。
唯一見えている瞳から彼が何を考えているのかが全く私には分からない。
私がその瞳をジッと見つめ返していると彼は視線を反らし、じゃぁ、と言って行ってしまった。
私は立ち去っていく彼の後ろ姿を見ているが、周りにいる人は私をジロジロと見ている。
…色々どうすれば良いのか分からないが1つだけ分かってる事はある。
ー私の高校生活、終わった…。