あの日、須藤君に助けてもらった後、泣きながら須藤君に抱きしめられている時に、須藤君から連絡を貰った雨弥と奏羅は倉庫に来てくれた。

その光景を見て奏羅は顔を引きつらせて、私を須藤君から引き離し、須藤君を睨みつけて暴言を吐いたのだ。

こんな格好の美沙子抱き締めてんじゃねーよ、変態!と言った奏羅の顔は鬼の形相だった。

助けてもらっておいて、ましてや落ち着かせる為に抱き締めてくれていた須藤君になんて事を…!と思って弁解しようとした時に須藤君は、







「じゃぁ、後は美沙子の事よろしく。」







そう言って彼は帰って行ってしまったのだ。

…今思えば結構最低な事してるよね…。







「とりあえず、あの時のあいつの目を見てたら、そうなのかなって思っただけ。」

「でも私、好きって言ってもらった事ないよ?」

「じゃぁ、好きって言ってもらえばいいじゃん!」






満面の笑みで言う雨弥の顔を見て私はポカンと口を開けたまま固まった。

簡単に言うけど、そんな簡単な話じゃないからね⁉︎

第一どうやって好きって言ってもらうんだ…?

で、でも、好きって言ってもらわなければ付き合っていても私の片想いとかわらないし。

もし、本当にもしも、雨弥や奏羅狙いだったとしても、今から好きになってもらえばいいんだ。

そうだ、よし、須藤君に好きって言ってもらえるようになろう…!