「美沙子ちゃんと須藤君、うまくいってるみたいで良かったぁ!」

「え?」

「いやだって、最近全然須藤君の話聞いてなかったし…。」







口を尖らせながら拗ねて言う雨弥は凄く可愛い。

雨弥と奏羅には、まだ須藤君を好きになってしまった事を言っていない。

言おう言おうと思ってて、タイミングがなかなか掴めず夏休みに入って言えてなかったんだよね…。








「美沙子ちゃんってさ、須藤君の事好き?」

「へっ⁉︎」

「勉強会の時とか凄い良い雰囲気だったし!」

「あ、えっと、その実は…」






私は言葉が途切れ途切れになりながらも2人に小さい声で、そうなんです…と伝える。

雨弥は満面の笑みを浮かべ、やっぱり!と大きな声で言う。

そんな雨弥とは対称に奏羅は眉間に皺を寄せながら無言で私を見る。

やっぱり奏羅は怒ってる…よね…?

最初から須藤君の事良く思ってなさそうな感じだったし…。







「ねっ?だから言ったでしょ、奏羅!」

「…うん。」

「え?何?」

「奏羅と話してたの、美沙子ちゃんと須藤君って両想いだよねって!」







私と須藤君が、両想い…?