長いようで短かった夏休みも終わり学校が始まって数日。

未だに私は須藤君に会えていない。

会うどころか姿すら確認できていない。

まぁそもそも彼が始業式に出てないのがいけないんだ。

会いたいなぁ…。

あの日以降連絡は何度か取っていて、熱が下がって元気になった事は聞いている。

しかしやっぱり会って確かめたいし、私が帰ったあの後大丈夫だったのかも聞きたい。

はぁ、とため息を吐き机に顔を伏せた時、私の携帯が震える。

ポケットに入っている携帯を出して画面を確認してみると須藤君の文字。

急いで私はメッセージを開いてみると、[今日の放課後会える?]と簡易なメッセージが映し出される。

私はニヤけるのを抑え素早く[大丈夫だよ!]と返事を送る。

するとその後すぐに、[じゃぁ放課後、下駄箱で]と返ってきた。

私はその画面を暫く眺めていると後ろから急に声を掛けられる。







「美沙子ちゃん何ニヤついてるのー?」

「わっ!雨弥…!」

「なになにー?あ、今日放課後会うんだー!」






開きっぱなしになっている私の携帯の画面を見てニコニコしながら言う雨弥。

その後ろで、人の携帯を勝手に見るんじゃない、と呆れた顔で言う奏羅。