私が事情を説明すると笑いながら、そうゆう事ね、と言って簡単に教えてくれた。
そして私は一条君に教えて貰った通りに行けば、須藤と書かれた家の前に着いた。
ふっふっふっ。驚くがいい!
そう思い私は勢いよくチャイムを鳴らす。
しかし何の反応も無い。
え…?あれ?須藤君居るよね…?
そう思いチャイムをもう1度鳴らしてみるが、やはり反応は無い。
も、もしかして…しんどくて家の中で倒れてるとか⁉︎
一条君の話によれば須藤君の親は共働きらしく夜まで家に帰って来ないらしい。
どどどどどどうしよう!
私はテンパりながらもう1度チャイムを鳴らすと、ガチャと扉が開く。
「…はい。」
「須藤君!良かったぁ…」
「…美沙子…」
しんどそうに出てきた彼は私の顔を見ると物凄く驚いた顔をした。
まぁ案の定マスクをしてるので、その下の表情が本当に驚いているのかは分からないが。
戸惑いながら、何で…と言ってる彼を無視して私は、お邪魔します、と言って勝手に家に上がる。
「ちょっと待って、美沙子…」
「心配だから来たの。」
「…風邪移したくないから帰」
「私そんなヤワじゃないから!ほら、布団に戻って!」
そう言った私に観念したのかため息をつき、諦めたように須藤君は歩き出す。
私はその後ろをついて行き須藤君の部屋に入り、大人しくベットに寝かせる。
すると須藤君は私の手を握ってこちらに視線を向け弱々しく、ごめん、と謝った。