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私は今、第2校舎裏に来ている。

テストは無事終わったが、私はあの勉強会の事でまだ頭がいっぱいだった。

私の肩に彼の手の感覚がまだ残っている。

それなりに時間が経っているのに忘れられていない。

ダメだ、これは私が男慣れしてないのが良くないんだ。

これ以上乱されるわけにはいかない私は色々作戦を考えた。

この前の放課後のお菓子はお腹が空いてないって事で一口も食べていなかった。

でも、お昼の時間はさすがにお弁当か何か食べているだろう、そう思い私は昼に張り込む事にしたのだ。

誰にも見つかるまいと辺りをキョロキョロと見渡しながら彼の姿を探す。

そして外付け階段の近くに来たところで聞き覚えのある声が聞こえて来る。






「テストも無事終わったし、女の子と遊べるー!」

「一応我慢してたんだ。」

「ナオに禁止されてたんだよ。」






聞こえるのは2人の声だけなので、一条君と赤松千尋はいないみたいだ。

お昼ご飯を食べているのか確認しようと物陰からこっそり見ようとした時、






「彼方ってさぁ、何で美沙子ちゃんなわけ?」







広田君の言葉からいきなり私の名前が出て来る。

…もしかして此処にいるのバレた⁉︎

物陰にひっそりと潜めチラリと2人の方を見てみたが、どうやら気付いてないようだ。

び、びっくりした…。

てか、広田君は何をそんな急に変な事を聞いてるんだ!