「あ、ねぇ美沙子ちゃん!今日の放課後勉強会するんだけど来ない?」
「え…?」
「何で美沙子が行かなきゃいけないのよ!」
「あ、なになに?奏羅ちゃんも来たい?」
「はぁ?ふざけた事言ってんじゃねーよ!」
鬼の形相で言う奏羅は大の男嫌いで、お嬢様とは思えないくらい口が悪くなる。
まぁ元々奏羅は口が悪い方だが、余計悪くなる。
てか、広田君の口から勉強会なんて言葉が出るんだ…。
勉強なんてしなさそうなのに…はっ!
もしや、女の子を侍らかしながら勉強するぜっ☆って会の事なんじゃ…!
「直也が教えてくれるんだよ。」
「あぁ…一条君が…」
「うん、真純バカだから。」
「まぁ頭良いようには見えないねぇ…」
「だよね。…美沙子も来ない?」
フッと少し笑った声がしたな、と思ったら私の顔を覗き込みながら訊ねる彼。
近くなる彼の顔に驚いて後ろに一歩後ずさる私。
な、何⁉︎今の⁉︎近かったんですけど⁉︎
私は顔に熱が集中するのが自分でも分かる。
「いや、私は行かな」
「行きます。」
「えっ⁉︎ちょっと、雨弥?」
「雨弥も一緒に。」
ええええええええ⁉︎何言ってるの⁉︎