勝手に勘違いして、勝手に須藤君の事避けてたわけだし…。
「じゃぁ、次。美沙子の番。」
「…え?」
「俺に言いたい事、全部言って。」
優しい瞳を向けながら私に問う須藤君。
言いたい事って…もう大体言ったんだけどな…
「一緒の事でもいいから。今美沙子が思ってる事聞かせて。」
「…えっと、だから…元カノには手を出したのに私には手を出さないだ…って…」
「うん。他には?」
「家に来たがらないし、自分から須藤君のお家にお邪魔したいとか言いづらいし。」
私が小さい声でごにょごにょと呟く事に、愛おしいものを見るような優しい瞳をしながら私の言う事に、うんうん、と相槌を打ってくれる。
恥ずかしいけど、今言わなくちゃもう言う機会が来ないと思う。
「何か凄い年下にモテてるし。私にはマスクの下見せてくれないし。」
「うん、それで?」
「…ぐらいです。」
そっか、とふわりと微笑んだ後、また軽くチュッと口付けをする。
あ、甘い…!須藤君の言動が甘い…!
今までに見た事ないくらい愛おしそうな瞳で私を見ている。
「マスクの下はさ…正直、初めて美沙子とする時に外そうと思ってたからさ。」
「…あ、あ、そうなんだ!」
「ふふっ。美沙子真っ赤。」
私は恥ずかしくて真っ赤な顔を俯かせる。
そ、そんな事考えてたんだ…須藤君…。
嬉しいけど、何て言うか…恥ずかしい。
顔を俯かせて目線をキョロキョロと泳がせている私の耳元で須藤君が呟く。
「美沙子、俺もう我慢の限界なんだけど。」
「…へっ⁉︎」
「…いい?」
そう言いながら須藤君は先程と違って優しく私をベッドの上に押し倒す。