---1週間後。



第2校舎裏で一条君と広田君と話したあの日から1週間が経った。

そして、須藤君とは1週間会ってない。

そうあの日別れた後から全く会っていない。

会って喋って笑える自信の無い私は、用事があるから、と連絡をして一緒に帰るのを避け続けている。

このままじゃ良くないっていうのは充分分かっているけど…。

休憩中の為賑わっている教室で、はぁ…と大きなため息をつく。

その時、









「美沙子ちゃん、大丈夫?」

「雨弥…、大丈夫だよ。」

「ならいいんだけど、須藤君…来てるよ?」

「えっ⁉︎」










私は驚きながら雨弥が指差した教室の後ろのドアの方向を見てみるとこちらを見ている須藤君の姿があった。

いつもは私に配慮してか絶対にうちのクラスに来たりしないのに…。

そんな事を思っていると須藤君が小さく手招きをする。

まだ心の準備が出来てないんだけど…と思いながらも恐る恐る須藤君の元へと向かう。










「今大丈夫?」

「う、うん。」

「じゃぁ、ちょっといい?」










そう言って歩き出す須藤君。

私は慌ててその後ろをついて行く。

連れて来られたのは人通りが少ない第2校舎。










「今日は一緒に帰れる?」

「え?あ、あー…御免、今日も用事が」

「用事って何。」










私の言葉に被せてくるように少しキツめに聞いてくる須藤君。