「で、何であそこに居たの。」
「え?あー、須藤君待ってたら一条君と会って…それで…」
「そうゆう事ね、大体分かった。」
校舎裏で会った時から思っていたが、ちょっとだけ機嫌悪い…?
まぁ、先生に捕まって色々言われて疲れてるってのもあるんだろうけど…。
「何話してたの。」
「え?何って…世間話?」
「ふーん…」
私の答えに何処か不服そうな返事をする。
だって、何話してたって…。
ー「だって元カノには1週間で手出したのにさぁ⁉︎」ー
あぁ…広田君の言葉を思い出してしまった…。
気にしないでおこうと思っても、どうしても気にしてしまう。
私の体には興味がない?私じゃ魅力が無い?私じゃ須藤君の期待には応えれない?
余計な疑問がグルグルと頭の中で渦巻く。
「美沙子?どうしたの。」
「…ううん。何でもない。」
「…泣きそうな顔し」
「須藤君、今日家来ない?」
何も考えず咄嗟にそんな事を口走る。
そう言えば最近、須藤君のお家に行ったりもしてないし、あれから家にも来た事が無かった。
そうだ、だからだよね。
だから私に手を出せなかったんだよね?
「…御免、今日は疲れてるから…」
「…あ、そ、そうだよね。御免、急だったよね。」
「うん、御免。」
「あ!今日は此処まででいいから!ありがと、また明日ね!」
「え?…美沙子⁉︎」
私は須藤君の顔を見ずに口早にそう言って別れた。
後ろから私の名前を呼ぶ声がしたが振り返らず、小走りで須藤君の姿が見えない所まで来る。
怪しまれた…よね…。
…大丈夫、明日からはちゃんとする。明日は笑顔で会おう。