第2校舎裏に来て、きょろきょろと周りを見渡してみるがどうやらさっきの女の子達は居ない。

まぁこんなガラの悪い人達が集まる場所に本当に来てたかどうかも分からないしね。








「あー!ナオ、やっと来た!…て、美沙子ちゃんも一緒?」

「真純、彼方来てない?」

「彼方?来てないけどぉー?」

「そっか。残念。」










苦笑いをしながら私を見ながら言ってくれる一条君。

一条君は優しいなぁ…私にまで気を遣ってくれて。

まぁ来てないんだったら仕方がない、帰るかな…。









「あ!でも可愛い女の子達なら来たよ?」

「女の子?」

「そう。彼方目当ての。」










やっぱりあの子達来てたんだ…!

こんな場所によく近付くなぁ…私だったらありえないもんな…。









「その子達いつまで居たの?」

「いや、オレが話しかけたらどっか行っちゃったしー。」








ショックだわー、と広田君はぶつぶつ言っていたが案外良い働きをするじゃないか広田君よ!

広田君が隣に居れば女の子が須藤君に近付かないんじゃないか⁉︎










「彼方がどうかしたわけ?」

「連絡取れないんだってさ。」

「ふーん、いいじゃん、此処で待ってれば?」

「え、でも…」

「帰ったって連絡が無いならきっとまだ学校だから此処に居なよ。」









一条君に優しい笑顔でそう言われ、お言葉に甘えて此処で待つ事にした。

下駄箱みたいに人目に触れないし、2人が居てくれるから寂しくないしね。