「終わっちゃったね。」

「ん、ありがとう。」








俺はアルバムを閉じて美沙子に返す。

それを受け取った美沙子は立ち上がろうとした時、足が痺れていたのかバランスを崩す。








「わっ…!」

「…びっくりした、大丈夫?」

「ご、御免!すぐ退く!」









美沙子がバランスを崩した先には俺が居て、倒れこんできた美沙子を受け止めれば座っている俺の足の上に馬乗り状態の美沙子。

その状況にびっくりして慌てて下りようとする。

恥ずかしいのか真っ赤な顔をしている美沙子がたまらなく可愛くてつい意地悪をしたくなり、俺の上から退こうとする美沙子の腰を抱いてグイッと自分の方向に引く。









「ひぇっ、す、須藤君⁉︎」

「ん?何?」

「いや、何…じゃなくて!退くから…」

「何で?」








そう言えば、何でじゃなくて!と言いたげな顔で俺を見てくる。

でも諦めたのか俺の足の上に跨っている美沙子は真っ赤な顔をしながらソッポを向いた。

俺はジーっと顔を黙って見つめたが全然こっちを見てくれないので視線を下に向ける。

その視線の先にあるのは、スカートからスラリと伸びる白い足。

…やばいな、我慢しろ俺。

そんな事を頭で思っていても体は正直で、無意識のうちにその白い足に自分の手を滑らす。