文化祭も無事終わり、毎日一緒に美沙子と下校している。
そんなある日、問題は起きた。
と言うか、美沙子が問題発言をした。
「そう言えば須藤君ってさ、私の家に来た事無いよね?」
「…え?」
「いや、私は2回くらいお邪魔してるのになぁ…て思って。」
「別に気にしな」
「そうだ!今から来る⁉︎」
俺と手を繋ぎながら歩いている彼女は、こちらを見上げて嬉しそうに提案をする。
困った…どう断るべきか…。
「いや、そんな急じゃお家の人困るでしょ。」
「大丈夫大丈夫!気にしないから!」
「いやでも」
「それにお母さん、須藤君に会いたがってたし!」
…それがダメなんだ。
美沙子の親と会うのが一番良くない。
自分の大事な娘が、銀髪で黒マスクの男を家に連れて来るなんて…
絶対に良い印象なんてもたれない。
せめて髪の毛を黒くしてから会おうと考えていたのに…
てか、俺の事母親に言ってくれてる事は嬉しい。
「それに文化祭終わってから、ゆっくり出来てなかったし…」
「うん、そだね…」
「だから今日は私の部屋でゆっくりしよ?」
上目遣いで言う美沙子に俺は固まる。