「だから第2校舎に避難してたんでしょ?」
何で分かって…。
もしかしてあたしに必要以上に構ってきたのは、あたしを1人にさせない為に…?
…むかつく…何も聞いて来ないくせに全部分かってて…
そのくせ何も知らないって爽やかな顔しやがって…
「御免ね、真純の事は大目にみてやってよ。」
「…無理、気持ち悪い。」
「うん、まぁ奏羅ちゃんが1番嫌いなタイプだもんね…」
困ったように笑う一条。
何であんたがあいつの代わりにあたしに謝るんだよ、保護者かよ。
そう言えばあいつ…広田真純はあたしの事を見てずっと雨弥って思ってたな…
なのにこいつは1発であたしだって…何かむかつく…。
そんな事思っていると、さっきと同様頭に温もりを感じる。
「真純みたいな男ばっかじゃないから、安心して。ね?」
「う…うっさい!お前頭触るの好きなのかよ!」
「え?あ、御免、触られるの嫌なんだっけ。」
そう言ってパッとあたしの頭から手を離す。