里緒side
「あたしさぁ、思うんだよね…あれは絶対一人でやらないほうがいいって」
放課後、先生に雑用を頼まれた私は親友の泉と教室に残っている。
私は視線を机に向けて作業を続けたまま、なにが?と答えた。
「恋だよ、恋!ってゆうか片想い!」
「なんで?一人でもできんじゃん」
片想いって普通さ、一人でするものじゃないの?
「だってさ、一人で片想いしてる子はさ、ほとんどの子が勇気出なくて諦めてるじゃん?だから、友達って必要だと思うんだよ」
まぁ、言われれば確かに。
私は今まで好きな人のこと友達に話さなかったから、諦めることの方が多かった。