「では、まず初めに自己紹介から行こうではないか。」
近藤さんと呼ばれた男の人はにっこりとこちらを見た
「では、まずはわしから。わしは壬生狼組の局長、近藤勇だ。困った事があったらわしに言うのだぞ。ほら、次はトシだ。」
「…俺は分かるからいいだろ。」
「いかんぞ。」
「……土方歳三。壬生狼組の副長だ。怪しかったら即刻斬るからな。」
「斬るなんて物騒ですよ。コホン…。僕は山南敬介。改めてこれからよろしくお願いしますね。」
「…はい。」
「月子ちゃん、僕を見て?」
突如ぐいっと顎を掴まれて無理やりされた
「お、沖田さん…。」
「はははっ、やっぱり可愛い。僕に掴まれただけでこんなに涙目になるなんて…。…虐め甲斐があるよね。」
睨まれた訳じゃないのに動けなくなるほど沖田さんの目は怖かった
「総司、てめぇはまともに出来ないのか?」
「まともじゃない土方さんに言われたくないですよ。」
「てっめぇ…!!!」
「副長、あの馬鹿に付き合っていたら無駄ですよ。さっさと自己紹介すませたいのでは?」
沖田さんと土方さんが険悪なムードになった時横から斎藤さんが間に入る
「副長、月子が困ってます。沖田も止めないか、餓鬼じゃあるまいし。」
斎藤さんが私を庇うように背で隠してくれた
「斎藤さん…。」
「もう大丈夫だ。ほら、泣くな…。」
「はい…っ。」
そっと斎藤さんは頭を撫でてくれた
ドクン
その時血が激しく騒ぎたった
「……っ!!」
「どうした?!」
慌てて斎藤さんは私の背中を摩ってくれる