「…スー……」
「なんだよ、もう寝たのか。」
気持ち良さそうに月子は寝息をたてている
(そういえば、俺ってあんま月子が寝た所見たことないな。)
月子は今の生活の大半は山南さんとすごしてる
だからあんまり寝てるところとかは見たことがないから嬉しい
けど
山南さんはこういう表情とかを見れているから悔しい
「…くそ。」
ぽつりとため息と共に声を漏らした
その時
「ぐっ…!」
突然首周りが苦しくなった
「月子…?」
今首を掴んでるのは月子しかいない
だから今俺の首を絞めているのは月子しかいない
「……………。」
けど月子は何も喋らない
俺はただ寝ぼけているんだと感じた
「…っ。」
けど一向に弱まらない力、女子ではない力に不審を感じた俺は月子の方に顔をなんとか向けた
「……っ、月子…?」
「…………。」
月子は寝てなんかいなかった
月明かりにちょうど背を向けている月子だから顔はよく見えないけど口元が不気味に笑ってるのは見えた
「……っ!」
俺は咄嗟に殺される、と思った
抵抗するにもこの体制は無理だし動けなかった
「あれ、永倉さんではありませんか。今お帰りですか?」
どうしようかと悩んでた時山南さんが来た
山南さんはこの状況がただらなぬ事とはわかってはいないのかいつものように微笑みながらこちらへ向かってきた
「月子さんもお帰りなさい。外はどうしでした?」
山南さんがそう言ったのと同時に月子の力は弱まってそのまま背中から落ちた
「ちょっ!!」
「やべっ!」