「な、なんだったんだ?」



「さぁ。さてと、土方さんに怒られたら永倉さんのせいにしましょう、っと。」



「はぁ?!ちょっ!待てよ、総司!」



総司はサーッと走って行った



「ったく、まだまだ餓鬼だな。」



(とりあえず総司がいつもと同じだから、何も心配することなんかないな。)



微笑ましく総司が去っていった方向を眺めた



「さっきのは現実なのか?」



ぽつりと呟いたのは誰の耳にも入らなかっ…、




「永倉さん、さっきまでみていたのですがどうしたんですか?」




話しかけてきたのは巡察の帰りであろう斎藤がいた




斎藤は他の隊士たちを先に帰らせると俺に向き直った



「どうかしました?」



「斎藤、さっき俺どうしてた?」



「は?どうしてた、とは?永倉さん、どこか心にあらずって感じでぼーっと沖田さんと立っていましたが?」



「そうか…。」



斎藤がいうならあれは幻覚だし、幻聴だったんだ



「永倉さん、新しい刀でも買ったんですか?」




「え?あ、ま、まぁな。」



「いい刀ですね。」



「分かるのか?」




「えぇ。」



「そう言う斎藤だっていい刀持ってるじゃないか。お互い様だろ。」



「永倉さんには負けますよ。」



「なぁ、話は変わるんだが。斎藤に聞きたいことことがある。」




ずっと斎藤に聞きたかったこと




出会った時から思ってたこと