「……ごめんね。
ちゃんと説明する」


春香はハイテンションから、ローテンション
になった。



「紗弥香ちゃんは、元3Aの学級委員で、
とても可愛い女の子。
部活がありさと一緒で
クラスでもずっと一緒にいた、
仲の良い子だったよ」



春香は紗弥香って子を懐かしむように話してくれた。



……私は、そんな良い子の記憶まで、
失ってしまったのか。



無性に、申し訳なくなってくる。



「……ありさ? 大丈夫?」



春香が私の顔を覗き込む。



「……あぁ、うん。大丈夫だよ」



「……でね、ありさには申し訳ないと思ってるんだけど」




……ん? 何が?