俺は亜樹の目がされるまで
隣にいるつもりだったけど
ナースに帰るように言われ
亜樹のご両親にも心配ないと言われたので
平日は学校終わり
休日は一日中
亜樹のところに通った
聞けば速水は退学を言い渡されたらしく
遠いところに引っ越したとも聞いた
亜樹…
頼むから目を覚ましてくれ
毎日
祈るように、亜樹の手を握った
ピク…
「⁉︎」
今動いたよな?
亜樹を見つめる
「け…い…?」
亜樹の口が動いた!
「亜樹!」
俺は思わず亜樹に抱きつく
「いっ…痛いよ…慧」
今まで俺のことを『慧くん』と呼んでいた亜樹が
『慧』と呼んでいる
「あっ!ごめん…
先生呼んでくるな」
俺は急いで亜樹の主治医のところに向かった