「うん…いるよ」
「だったら亜樹はその人のところに帰らないと」
ユキは私の後ろを指差した
振り返ると、そこには
さっきまではなかった扉が一つ出来ていた
「亜樹はまだこっちに来ちゃいけない」
もう一度ユキと向かい合う
そしてユキに目隠しをされる
「大好きだったよ、亜樹」
耳元でそう囁かれ
唇に柔らかいものを感じた
「いつかまた、会おうな」
最後に見たのは
大好きだったユキの笑顔
ユキに背中を押されて
私は扉の向こう側に行った
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