「大丈夫か?」



男が立ち去ったのを確認すると
望月慧は私に駆け寄ってきた



「うん」





「本当にゴメン…
俺のせいだ…」



ギュッと抱きしめてくれる






温かい…





望月慧の腕の中が一番落ち着く




でも








「震えてる」




かすかだけど、望月慧の腕が震えていることに気がついた



「しゃーねーだろ
本気で心配したんだから」



「…///ありがとう…」







「俺が速水に捕まってなければ、こんなことにはならなかったのに」





えっ…





速水さん?












「悪いな亜樹。
別れたあとすぐに、速水に捕まって
なかなか逃げられなくて」




「ううん、大丈夫」