美味しそうにパンケーキを頬張る唯を見て自然と笑みが溢れる。


「唯、ハムスターみたい」


「えっ、ハムスター?」


「可愛いよ、すごく」


唯にそう言うと唯はなぜか不服そうな顔を見せる。


「…なんだか褒められてる気がしない」


俺は率直な感想を言ったのに、どうやら唯の機嫌を損ねてしまったようだ。


「拗ねないで。可愛い顔が台無しだ。ほら」


唯の頬に少しついているクリームを拭き取ると唯は顔を赤くした。


ほんと、唯と一緒にいると飽きることなんてない。


「じっ!自分で出来るから!」


「そう?残念」


「ちょっと、手、洗ってくるね!」


唯が恥ずかしがりながら席を立ち、奥の化粧室と書かれた扉の中に消えていく。


いちいち行動が可愛い。


やりすぎたか、と思うけど反省はしない。


だって唯があの表情を見せるのは俺だけだから。