美術館を出て次は唯が楽しみにしてたパンケーキのお店へ。


どのガイドブックに必ず掲載されるという超人気店なだけあってお店の前は長蛇の列だ。


唯と話をしながら待つこと1時間。


やっと俺たちも席につくことができた。


「うーん、どっちにしようかな…」


唯がメニュー表を見ながら並んでいるパンケーキ。


ふたつのパンケーキで悩んでいる唯に両方頼んで俺とふたりでシェアをしようと提案する。


「上原くん、良かったの?わたしに合わせてくれて…」


焼きたてのパンケーキを目の前に唯は申し訳なさそうな顔をして尋ねてきた。


「もちろん。唯が選ぶものなら美味しいだろうし、俺はどっちでも良かったし。それに、唯が喜んでくれるなら俺も嬉しいし」


「ありがとう」


唯は嬉しそうに可愛く微笑む。


たかが、パンケーキだけど唯のこんな可愛い笑顔が見られたならいくらだって注文してあげよう。