「おはよう、上原くん」


部屋に戻ってきた唯は俺が起きている姿を見ていつものように挨拶をしてきた。


だけど、さっきの充と一緒にいた唯にくだらない嫉妬心から少し心が陰る。


「…上原くん？」


黙り込む俺を不思議に思ったのか唯は心配そうな表情を見せる。


「ずいぶんと充と仲良くなったんだね」


「杉田くん？さっき庭先で会って少し話したの」


唯の言葉を聞いて無意識に唯の腕を引き、体制を崩した唯をベッドに押し付ける。


そして唯のその白い首元に紅い印をひとつ残す。


それを見てようやく心が安堵するのがわかる。


「唯、おはよう」


きょとんとしている唯が可愛くて面白くて、自分の顔がにやけてしまう。


「先にリビングに行ってるな」


そう言い残して部屋から出るとちょうど自室から出てきた充と出くわした。