花火も終わりバーベキューの片付けをしてから部屋に戻ると唯の姿が見えなかった。


あれ?俺より先に戻ってるはずだけど、と考えていたら充が部屋に入ってきた。


「哲、ちょっとリビング来て。明日の予定の打ち合わせしよう」


「あっ、わかった。なぁ、唯、見なかったか?」


「唯ちゃん?さっき俺らの部屋に入ってくとこ見たけど。由香里となんか話してんじゃね?じゃあ先に行ってるかならな」


充が手をヒラヒラと振りながら部屋を出る。


まぁ外にいる訳でもないし、由香里のとこにいるなら安全か。


呼ばれていたリビングに行こうと扉を開けると唯が部屋に戻ってきた。


「あれ?上原くん、どこかに行くの?」


「あぁ、ちょっと大志と充と明日の打ち合わせ。唯、先に風呂入ってていいから」


リビングに行くと昼間同様に充と大志が先に揃っていた。


「哲、唯ちゃん見つかった?」


「あぁ、さっき部屋に戻ってきた。悪かったな、心配かけさせて」


いいよいいよ、とニカッと笑う充。


好きなヤツの彼氏なのに、憎めないのは充のこういうところ。