その唯の慌てている様子には確実に由香里たちが絡んでることは間違いないが別に気にすることのほどでもないか。


「唯。今からちょっと出かけよう」


「どこに行くの？」


「バーベキューの買い出し。充と俺と唯が買い出し班になったから」


バーベキューとつまみになるもの、それから明日の朝食も唯に一任しているから、


肝心の唯が一緒に買い物に行かないとサッパリな状態だ。


頷く唯を部屋から連れ出し外に出ると充が既に車にエンジンをかけていた。


「杉田くん、運転するんですか！？」


「そう。俺の車だったら格好着くんだけどね。親父の車。こうみえて安全運転よ、俺」


どうぞ、と充は紳士的に後部座席のドアを開けて唯を車に乗せた。


「あ、ありがとうございます！」


「いえいえ。哲くんは自分で開けて乗ってね」


「うるせぇ」


おちゃらけながらそう言う充にクスクス笑う唯。