現にこいつらのバカでかい声のせいで学食にいる何人かに俺に彼女が出来たと知れわたってしまった。


別に構わないんだけど…由香里の耳に入るのも時間の問題か。


いつも俺に彼女が出来る度にニカっと笑いながら「良かったね〜」と言ってくる。


その笑顔を見る度に由香里にとって俺は友達以外の何者でもないんだと突きつけられた気がする。


「えっ!?どんな子!?可愛い系?美人系?セクシー系?」


俺の新しい彼女のことに充が興味深々に聞いてきた。


「…どんな子だろうと関係ないだろ」


「いや!俺が見た感じ、ふっつーの本っっっ当に普通の子だった。っつーか意外。哲があんな子相手にするの」


俺が答えない代わりにあの場にいた大志が答える。


「えっ!?その子ってもしかして小柄で黒髪でおとなしそうな子!?」


「仁奈、知ってるの?」


何が面白いのか大志がワクワクと目を輝かせながら仁奈に聞いてきた。