唯は首をおもいっきり横に振って、その小さな身体で俺に抱きついてきた。


「どうしてこのブレスレット欲しがってるってわかったの?」


「唯のことならなんでもわかるよ。唯の彼氏だからね、俺」


「ありがとう。大切にするね」


少し涙目になりながら微笑む唯の額にそっと優しくキスを落とす。


あぁもう、可愛くて仕方がない。


「喜んでくれて俺も嬉しい。じゃあそろそろ帰るよ。おやすみ、唯」


「おやすみなさい、上原くん」


あっ、そうだ…。


「…あと唯、昨日の水着、すっごい可愛かったよ。じゃあ」


昨日は嫉妬心で素直になれず伝えられなかったから。


少し照れるけれど、唯にはちゃんと伝えたかったから。



こうして、唯との初めての軽井沢旅行は幕を閉じた。