はぁ... 何やってんだよ...。俺。 坂本祐樹が去った教室でひとり、 ため息をつく。 『お前が彩花を好きなんじゃないかって思っていた。 俺のファンがみんなお前を好きになったように、 彩花もそうなるんじゃないかって怖かった。 彩花だけは失いたくないのに、 もう少しで失うところだった。 お前のおかげで、 俺が彩花に我慢ばかりさせていたことがわかった。 彩花を失わずに済んだ。 ありがとう。 だけど彩花は渡さない。』