「彩花チャンだけが2つも手に入れるなんてズルいよ。 どっちかちょうだい?」 ナニソレ? まるでモノを扱うかのような言い方。 「祐樹は祐樹だし、 高橋蒼汰は高橋蒼汰。 どっちでも良いみたいなあなた達には、 誰の心も手に入れられない。」 「あぁ、そのとおりだ。」 背後から声が聞こえた。 さっきも聞いた、この声。 今日、3回目の声。 高橋蒼汰。