「ま、陽斗は彼女いねーし、別にいいんじゃないか」 「はぁ…」 彩乃が本気なのか、とか どうかなのかとかあたしに分かりきった話しじゃないし。 「お前、おでこ大丈夫なのか」 不意におでこを触られ、先輩の声も変わる。 一瞬、ドキってしたのは気のせいだ。 「っ…だ、大丈夫ですよ」 「そうか」 そんな素っ気ない返事に、はい と答える。 あ、あたしの家見えた。