私について話そう。


私は小さい頃から幽霊だとかが見える、一般的には霊感があると言われる部類の人間だ。

親の話では今は亡き、母親方の叔母が見えたらしい。

叔母は母とは歳が結構離れていて病弱であったらしく、私が小さい頃に帰らぬ人となった。

あまり憶えてないが笑顔が綺麗な人だった、ということは記憶にある。

とても優しく、いつも儚げな笑顔をしていた。

大笑いなどしないでクスクスッと上品に笑うタイプだったのではないだろうか。


しかし、親族に叔母の話を聞くのをタブーだ。

葬儀の時になぜ叔母が死んでしまったのか聞いた時、全体の雰囲気が暗くなった。

確かに亡くなったのだから自然とそうなるのかもしれない。

しかしその頃幼かった私は、空気を読むことができていなかった。

その後もしつこく尋ねたのだが、両親は悔しそうな顔をして何も語らなかった。


丁度その頃からだろうか、見えるはずのないものが見えるようになったのは…。