___両親が共働きだったことから、昔から〝隣の家〟の人が気にかけてくれていた。
最初は、自分の家じゃないし甘えちゃいけないと思ってたけど、暖かい笑顔で包み込んでくれたのが嬉しかった。
〝隣の家〟
たったそれだけだったのに
その日から〝もうひとつ家〟になった。
三人家族___の中に〝未空〟も居た。
くっついてくる未空は、無邪気で可愛くて〝妹〟が出来たみたいだった。
〝先生〟として、子供の頃に住んでた土地に戻ってきた。
「お世話になります。」
何年も経っているから、懐かしいという気持ちより緊張のほうが勝っていた。
落ち着かない俺を暖かく迎え入れてくれたのに、未空は〝先生〟だと知ってから、なんだか、よそよそしい。