大地「わ、わりぃ。病人なのに。」

私「いやいや、もう、ほとんど治ったから。」

大地「もう、帰るのか?」

私「1日で治るんだけど、1週間くらいは家から出てないといけないのよ。」

大地「じゃ、もう少しいろよ?」

私「え?いいの?」

大地「もちろん。それに俺、転校するから。」

私「ど、どこに?」

大地「雲母義学院高等部!」

私「私の行ってる学校じゃん!」

大地「ま、マジで!聖名も彼氏作りたかったのか。」

私「いや、そういう訳じゃないんだけどさ。お父さまに勝手に。」

大地「だろうな。」

また
沈黙が続く。

どうやら、鍵はまだ、開いていないようだ。

大地「開けろ!姉ちゃん。」

風香「あんたが告ってからね。」

は?え?それが目的???!

大地「わかったよ。聖名、好きだ。付き合ってくれ!」

いやいやいや、よく言えたわね。

あの状況で

私は、「こっちこそ!」と言った。

ドアの鍵が開く音がして、私達は外に出た。

まさか、まっ先に行動に移す人だったんだ。