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「ねえ、松坂。」
「なんだ?」
「これはどういう状況なの。」
「見ての通りだけど。」
いつもは学食で食べているのに、購買で何か買って教室で食べるぞ、とはさっき松坂に言われていた。
でも言われてたのはそれだけ。そこで終わり。
「鈴木くん何食べてるの?A弁当?…あ、うん、人気だよねっ。」
ど定番のお弁当じゃダメですか弁当まで平凡でごめんなさい。ってそういうことじゃなくて。
僕が最も混乱しているのは、
僕の隣に松坂がいて、目の前に雪花実夏がいて、机を向かい合わせて食べているこの状況だよ。
「そんなに緊張するなよ、鈴木〜。たまには俺も女の子と食べたいんだわ。」
「僕じゃ不満ってことだね?」
「嘘ですゴメンナサイ。」
肩に腕を回してきた松坂にそう言えば、体を震わしながら謝ってきた。
そんな僕達のやりとりを見て、雪花さんが笑う。