「でさ、大事な話なんだけど」


「何?」


紅真くんが、少し目の色を変えた。


心なしかイキイキしているように見える。


「新也のやつ、中学入ってからすげーモテるようになったらしくて」


「そうなんだー!」


目を輝かせる七ちゃん。


2人してこの手の話好きなんだな。


「でも新ちゃんって小学の頃から割と人気だったじゃん?更にって事?」


「うん。毎日下駄箱にラブレターだって、一年の時に聞いた」


毎日はすごいな。ちょっとした有名人じゃん。


「でも十波も結構告白されてるんじゃないの?似たもの同士だね」


肩が跳ね上がった。


「紅真くんに言った事…ないよね?」


「バレてないとでも思った?しょっちゅう見てるよ、十波が呼び出されてるとこ」


うわ、あれ全部見られてたのか…。


「今彼氏いるの?あれだけ告白されてたら1つくらいは引っかかるのなかった?」


現に今彼氏がいないことが、それを物語ってますがね。