それから、約一時間ほどで会議は終わった。

あとは各々次の企画案を考えてくることを課題にし、仕事に戻った。

私はこれから組の方でしなきゃならないことがあったから事務所に戻ることにした。

「社長、お疲れ様でした。」

「お疲れ様でした。」

智也さんと軽く次の会議の話をして、私は駐車場まで行った。

「ヒデ、お待たせ。」

私の専属運転手になった英生_ヒデオ_と一緒に車に乗り込んだ。

「組長、今日の予定はなんでしょう?」

「今日は事務所に戻ってデスクワークをする。車を使うことは無いから今日は帰ってもいいよ。」

私はヒデにそう伝えて、寝る体制に入った。

最近は兼城組とのことがあってしっかりと睡眠がとれていない。

だけど、目をつぶってすぐに車の後ろから殺気を感じた。

「ヒデ、車をとばして。」

「どうしたんですか。」

「後ろのバイクから殺気を感じる。たぶん、兼城組の構成員だ。」

そう言っている間にもバイクの男は拳銃を取り出し、照準をこちらに合わせ一発撃ち込んだ。

弾は防弾ガラスに当たった。

私はすかさず、常備してるピストルを取り出し、窓を開け撃った。

私が撃った弾はバイクの男の腕に当たり、男はそのまま道路に倒れこんだ。

「早く、事務所に戻れ。」

私はピストルを手に持ったまま、ヒデに命令した。

「わかりました。」

それから5分ほどで事務所に着き、ヒデにも残ってもらうことになった。

「ヤス。」

「なんでしょうか。」

「組員全員を集めろ。それから、あとで話す内容を傘下の組にも伝えてくれ。」

「わかりやした。」

ヤスはそう言って事務所内を走ってみんなを呼びに行った。