あれから何事もなく無事おじい様から組長の座を譲渡され、仕事も順調に進んでいた。
組長になり半年ほどが経った。
平和だと思っていたが、一発の銃弾によって一人の若衆が命を落としたことから兼城組との抗争が始まった。
ピリピリとした空気の中、私はKSグループの会社に向かっていた。
今日はどうしても欠かせない大事な会議があったのだ。
会社に着き、そのまま会議室に直行するとすでに智也先輩...智也さんがいた。
「金代社長、お早いご出勤で。」
智也さんはメガネをくいっと上げた。
「おはようございます。智也さんこそ。今日は学校の方はよろしいんですか?」
智也さんはKSグループの副社長という立場でありながらいまだに高校に通っていた。
私は、結局あの高校を中退して働くことになった。
もともと、幼い頃に高校卒業の認定試験をおじい様に受けさせてもらっていたのだ。
仕事も私が引き継いでからアクセサリー関係を始め成功するなどの実績も上げている。