わたしがそう言ったあと、総長が審判は無しでいいと言ったのですぐに睨み合った。
「今までの人たちと全然違いますね。隙が無いです。その上さっきも出してこない。」
「余裕かまして話しているが、お前の隙を俺は見抜いたぞ。」
私に隙なんてあるはずがない。おじいさまのところでいろいろな人たちと手合わせして隙は全て潰したはずなんだから。
「どこなのかは気付いてないようだな。なら、俺は遠慮なくそこを突かせてもらうぞ。」
伊川先輩はそう言い放った瞬間に私の目の前から消えた。
上に飛んで姿を消したのかと思い見上げたがそこに伊川先輩はいなかった。伊川先輩を見失ってしまった。
私は少し焦りながら伊川先輩の姿を探したが、気づいた時には背後から手刀を食らい気絶していた。