わたしでも知っている有名なひまわりの花言葉。

『あなただけを見つめる』まさしく今、そんな感じ。

先輩以外、見れないよ………。



「えっと、俺じゃなくて花を見てほしいんだけど……」


「へ?」


苦笑いを零す先輩を見て、ボンッと顔が発熱した。


「ご、ごめんなさい……!」


うわぁ、やっちゃった………。

なに本気で先輩のこと見つめちゃってんのさ!


せっかく丁寧に説明してくれてたのに、見てるのは先輩の顔って…………。

でもでもっ、先輩があまりにもかっこよすぎるから………!


「あ、いやいや!謝らないでよ。今のは俺の勝手な照れ隠しだし……」

「え?」

「なずなちゃんみたいな可愛い子に見つめられたら、さすがに照れるからさ」


「せ、先輩………、」


なんですか、可愛いって。

先輩はわたしのこと……可愛いって思ってくれてるんですか……?


どうしよう。胸が苦しい。


好きな人が可愛いって言ってくれたんだよ?

そんなの、嬉しすぎて頭がどうかしてしまう。



「僕の前で堂々となずなちゃんを口説かないでください」


しかし、そんないい雰囲気をぶち壊したのは、やっぱり邪魔者のあいつだった。