「よろしく。」


そう言って、私たちは第1試合だったため、急いでテニスコートに向かった。


サーブ権がどっちか決めるため、じゃんけんをする。
「じゃんけーん、ポイ。」

負けた。

「じゃあ、いっくよーん」


佐々木さんがサーブをする。


ポン、と

テニスボールが宙に舞い、ネットを越え、私の近くに来る。

なかなか弱いボールだったから、スマッシュが打てる!


最初から勝負しようとした私は、思いっきりラケットを振り、スマッシュを決めた。


だが、ボールは

何故か分からないが、自分からわざと向かおうとしたのかもしれないが、

ラケットで当てればいいのに、

彼女の顔面で当てた。

とうぜん痛いはずだ。

彼女は、倒れこむ。

「いっ 痛い。痛いよー」

うえーん、うえーん。

まるで赤ちゃんか、って思うような泣き方をしてる。