「ちょっ」
さっきから、私のケツを触っているヤツがいる……。
テレビで見たことしかなかったけど、これはきっとセクハラ。
……だと思う。
身動きが出来ないから、逃げられない。
だから、そんな変態を捕まえようと努力はしている。
むしろ、それに集中している。
けど、ソイツは私の手が触れるとすぐに手を引っ込める。
厄介なヤツだ。
なんでこんな色気もないやつに……。
そんなこんなで、かれこれ三十分も経ってるんだけど。
とりあえず……。
耐えろ、私!!
あと十五分の辛抱じゃないか!!
いや、無理。
そんなことできやしない!!
そんな感じで、私の理性と本能がケンカ中。
そして、危うく本能が勝ってしまう寸前の出来事だった。