流れ落ちる星に手を伸ばしても届くわけがないってわかっているのに、思わず手を伸ばしてしまう。
あの星を手に入れる事ができたなら、願いが叶うんじゃないかって……。
「これからずっと、生きていきたいよ。リツと一緒に……」
「……結月がいてくれて本当によかった」
ポンと私の頭に手をのせて、リツは笑った。
さっきのような悲しいものじゃなくて、心から笑ってくれている。
だけどその言い方が最期みたいで嫌だ。
「そんな言い方しないで。私はずっとリツのそばにいるよ。だから……」
私の言葉は途中でストップしてしまった。
それはリツがそっと私に唇を重ねたから。
突然の事に驚いて、心臓が止まるかと思った。
ゆっくりと目を閉じると、鼓動が早くなっていくのがよくわかる。
「え……っ?リツ……?」
唇が離れたのでそっと目を開けると、そこにはもうリツの姿はなかった。